少子高齢化の波
日本には、現在少子高齢化という直し難い病理が存在しています。
WHOからはすでに少子高齢化を阻止するのには手遅れであるとすら思われているのが今の日本の現状です。
現在はまだ人口は増加している状況ですが、これもそう長くは続きません。
遠からずして日本の人口は減少に転じることになります。
生まれてくる子供よりも、亡くなる高齢者の方が多くなった時、日本の国内状況は大きく変転していくことになるでしょう。
そんな変化において特に大きな問題となるのが、内需の縮小だと言えます。
企業は顧客がいなければ運営していくことは出来ません。
ただでさえ少ない牌の取り合いである経営が、今後さらにその規模を縮めていくことになります。
そうなった時、一部の大企業以外の企業が果たして内需だけで生き残っていく事ができるのか、ということは非常に強い疑問が残ります。
来るべきX-DAYに備え、今から行動を開始することは非常に重要です。
では、少子高齢化の波の中で日本の企業が生き残るためにはどうするべきでしょうか?
答えは簡単です、海外にその手を伸ばすことです。
ただ、言うは易く行うは難し、実際に日本の企業が海外に進出するのにはまだまだ課題があると言わざるを得ません。
平成24年の調査で海外に進出している企業の数はまだまだ少なくなく、最も多く進出している中国ですら3万3千社です。
大企業から中小企業まで合わせると400万件近い企業が存在している日本においてこの数は極めて少ないと言わざるを得ません。
次点で数の多いアメリカで6700社程度、それ以下の国については1500から1000程度のものが幾つか、さらに少ない国が幾つかという程度であり、まだまだ日本のグローバライゼーションは途上であると言えます。
では、日本が海外に進出する上で、どのような問題があるのでしょうか?
その課題を克服しなければ、本当の意味での海外進出を遂げることは難しいでしょう。
進出の課題
では、実際に海外に進出するとなると、どのような課題があるのか、ということについて簡単に紹介していきます。
まずは、海外に拠点を置く場合にはどのようなリスクがあるのか、ということについて考えていきましょう。
まず第一の課題として考えられるのが、為替の変動です。
日本以外の国で運営するということは現地通貨を利用しての運営となることになるわけですが、母体となる日本からの資金供給は為替によって金額が変動してしまうことになります。
円安や円高などが過度に進行すると、互いの経営に大きな影響を及ぼす可能性があります。
次に、現地で人材を確保することの難しさについてです。
現地における労働ポリシーがどのような傾向があるのかをリサーチし、それに合わせた運営を行っていかなければなりません。
さらに、日本のクオリティの高さを維持するための育成も欠かすことが出来ませんし、労務の管理も日本より困難になります。
さらに、法制度や規制について学ばなければならないというリスクも存在しています。
国内法とは違ったルールに則っていることになりますから、当然日本では合法なことが海外では違法な可能性もあります。
こと法律に関しては「知らなかった」ということは許されることではありませんから、必ず法務が学び、法を遵守した経営を行う必要性があります。
また、国ごとに存在している情勢リスクというものも考えなければなりません。
例えば紛争状態にある国に企業を出すのは戦争リスクが存在しているためリスクが高くなります。
あまり意識されていませんが、隣国である韓国も現在北朝鮮との間で休戦協定が結ばれているだけで、実質的には戦時中であるためいかなるリスクがあるか考えた上で進出を検討しなければなりません。
チャイナ・リスクという言葉もよく言われるようになってきました。
中国に進出することによって、品質の低下などを招く可能性があるということです。
人口が多いために労働力が多く、労働単価が安くすむ反面で、何かの問題が発生すると大きく企業イメージを損傷する可能性があることを意識しておかなければならないでしょう。
特に日本が抱えている海外進出の課題は、ビジネス英語が堪能な人材が必要という言語の壁であると言えます。
日本は諸外国とくらべてみてもかなり英語ができる人口が少ない国だと言って良いでしょう。
末端の社員まで英語力を持っていることを期待することは出来ず、当然、専門の人間を送り込まなければ運営していくことが難しくなってしまいます。
そうなるとコストが余計にかかってしまうということも、日本の企業が海外進出に弱い原因だといえるでしょう。
様々なリスクを乗り越えてでも、今後海外進出は必要となってきます。
一つ一つの課題を考え、リスクとコストと見合わせて考えましょう。
